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無題

細い路地。
些細な事だった。
特になにも嫌味に特化した言葉も、行動もなかった。
ただ、目の前にあるその顔に自分の作った右手の拳で歪ませてやろうと思った時に
そいつは一メートル位だろうか、吹き飛んでいた。
痛い。
相手の口から出てきたのは苦痛の声だった。
当たり前だ、成人男性が渾身の力を込めて殴ったのだから。
「おい!なんで俺が殴られないといけないんだ!」
理由なんているのか?ただお前のその頬が殴ってくださいと言わんばかりに待ち構えてたからいけない。
右手はジンジンと殴ったという事実を伝えるように痛んだ。
濁点の付くような唸り声が下から聞こえた。
ギラギラとした意識が自分に向けられているのを見て少々興奮したのを感じた。
大通りでは、異様な匂いをまき散らす枯れた草のような髪色をした女が
安っぽい靴の音をさせて歩いている。
街の音を遠くの方で聞いていると、目の前のやつが立ちあがる気配がした。
あぁ、まだ立つのかめんどくさい奴。
でも、もう右手は痛いから右足で。



「君を愛してるから僕の右足受けとってよ。」





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暴力と安物
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